proglammed letter
手紙を書こう 崩壊した心に、例えば
窓辺にたなびく白いカーテンにまとい付いたショパンのピアノのように
悲しく せつなく、曇天に響くキース・ジャレットのように
かつて熱烈で 物憂げで、常に私を導いてきた心に、
最後の手紙を書こう。

1と0だけで構成された
何バイトかの心無い言葉がよく似合おう。

それは 傾斜していく私を表している
それは だから 徐々にボルテージを上げてゆく
取りとめの無い一つの言葉
それは ランダムに配置され、やがて消えていく

それは 最後の最後まで、密やかに
思わぬ方向に続いて消滅する。

手紙を書こう、そんな風に
ただブラウン管の前で
殺風景な小部屋で
一人で
キーボードをたたく音だけが
響くだろう

そんな風に
手紙を書こう
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