ゼロ戦
風は
強かったけど
紙のゼロ戦は
しっかりと
飛んだのだが
その先は
屋根に隠れて
見えなかった
やっぱり
ゼロ戦は
落ちるもの
なのですか
夢を
のっけて
落ちるのですか
爆弾抱えて
落ちるのですか
ゼロ戦は
落ちたくなかった
でしょう
乗ってる人は
落としたく
なかったでしょう
誰が
落としたのですか
誰が
そうしたのですか
君です
僕です
あなたです
誰も
無関心でなかったら
ゼロ戦は
落ちなかった
でしょう
少しでも
ゼロ戦のことを
考えていたら
落ちなかった
でしょう
風は
強かったけど
やっぱり
紙のゼロ戦は
落ちました
屋根の向こうに
落ちました
ああ
山の向こうの
あの
雲の下まで
飛ばしたかった
do_pi_can ド・ピーカン どぴーかん さて、これから 詩 小説 エッセイ メールマガジン