夜の夜中に泣き出す鳥もあるものか、あれはきっと、
ナイチンゲールだぜ。と、言ったかロミオ。
星の呟きに気もそがれたか、
夜の潤いに羽伸ばしたか、
輪廻の時間を引き裂いて、余程泡を食った金切り声。
あれはきっとナイチンゲールだぜ。
その向いの下宿屋で、母様何が居るのと、
幼子の恐れ。
その軒下で詩人の彷徨、星々に目をやるが、
あいにくと何も思い出せない。
煙草の数ばかりが増えていく。
どうせ誰かが、また、
繰り返すのだ。