大阪の街角で

いったい、あたしをどないしよう言うんよ

こんな街中でいきなり抱きしめて

そんな事して、どないかなるとでも思ってんの

あたしの気持ちはわかるやろ

そんなんせんでも、それ以上に

あんたの気持ちは、ようわかっとる

それでも、どないしようもないやん

お互いの行き場が無くなるで

それ以上踏み込んだら、あかんねん

わかってるやろ

あの若い子らぁみたいに

あんなんしたいの?

それから何がはじまるのん?

あんたが、傷つくだけちゃうのん

 

          あいつら、ええよな

          好き放題しくさって

 

今日も帰ろ、早よかえろ

待ってんねんやろ

さっきも携帯鳴ってたやん

心配かけたらあかんやん

うちかてそうや

電車のあるうちに早よ帰ろ

タクシーなんか使わんと

その分貯めといて、また行こな

おいしいとこ、連れてってな

何だだこねてんのん

子供やないちゅーねん

あんたは、あっちや

あたしは、こっちや

ほな、な

連絡してな

待ってるし

 

           閉じたドアの向こうで「おやすみ」と

           口が動いとる

           その時だけは上品やね

do_pi_can   ド・ピーカン  どぴーかん  さて、これから  詩  小説  エッセイ  メールマガジン