「淡い」






地球の
地穴という地穴すべてから
光が
液体となって溢れ出し
さらに
その一部が気化して
街に充満したかと思えた
光る事は
悪い事では無い
自ら光るとなると
なおさらだ
地球の
幼生の頃の
ほんのわずかの時間
自ら光っていた頃の記憶をたどっているかと
思えた
それにしては,
弱々しく
センチメンタルで
刹那的だが
この夜には
それが,似つかわしい
夜の浜辺の
夜光虫のような頼りなさを抱き
光満ちる
微かな夜霧の中で
揺らめいている

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