「一千年の都市の孤独」




太陽の下に
突き出たその姿は
黄砂の匂い微かに漂い始めた中空の
あてどなき思いだけを掴み取るのか。
皮質に包まれた人肉達が
憧れ蠢く,その中で。
振り落としたい衝動を抑え
息を鎮める,
ただ,待つ。
中空を漂うあてどない思い等ではなく
確たる衝動と意思の塊を。
海の向こうの兄弟達がそうであったように,
激しい身震いと,崩壊の時,
その後の再構築の時を。
太陽光が斜めに降り注ぐ
その下で,
上昇気流の煩わしさの中で
待つことだけを
知る。
待つことだけしか
知らない。

その下を
黄色い車が
走り去る

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