20年と数ヶ月のさみしさが

一度にどっと押し寄せて

本当に目に痛いのは

遠い街の灯ばかり

            いろんな 女の笑い声

裸電球の下で

静かに

静かに

笑っている

 

20年と数ヶ月のさみしさは、

隣のどぶ川にでも捨てようか

もっともっと多い年月の喜びが

明日にでも

押し寄せてくるでしょうか

 

笑っている

笑っている

裸電球の下で

 

自動車のクラクションや

階段降りる足音や

窓の向こうの人声や

20年と数ヶ月のさみしさで、

僕は煙草に火をつけた

20年と数ヶ月のさみしさが

僕と

添い寝しています。

20年と数ヶ月のさみしさ