夜の馥郁

夜よ

夜の馥郁

信号機に照らし出された世界よ

そこに夜はうずくまり、

朝を待つ

夜よ

夜は沈潜し

枯れた手で

あらかじめ失われた光を探索する

オブロモフが一人

立っている