Ф

丸いジュース瓶の底で
僕が笑っている
飲みつくされた赤い液体が
もう一度つがれるのを待って
ニヤついている
本当は
出るに出られず
開き直っているだけの話


      Ф
   Ф

コンサートが終わると
いつも寒い
心が 
世界と さよならする時だ


   Ф
  Ф

鳩の声は
もの悲しい


  Ф
    Ф

冷たさしか知らないこの雨が
さみしさを知った時

さみしさしか知らないこの雨が
やさしさを知った時

雨は 雨で
なくなるのだろうか


    Ф