Ψ

かたく、かたく凍れ 心よ
何もよせつけないように
冷たく光れ
寒くないように
それ以上の冷たさで
心よ 凍れ

春まで


        Ψ
   Ψ

眠ろう
暖かい夢の世界へ
はやく旅立とう
そこは全てを
忘れさせてくれる
そこはやさしく
なぐさめてくれる

   Ψ
        Ψ

もう 慣れてしまった事だ、
冬枯れのさみしさがどんなに入り込んでも
凍える事はない。
せつない 等という言葉は、
北風が引きちぎっていったし、
ペシミスト達は、雲の上で苦悩している。
寒いという感覚も
ずいぶんと久しいものだ。
人間社会に背を向けて、
自分の真実からも遠ざかってしまった。

       誇りは昔の話
       愛は一グラム一リラ程度
       悲しみは大安売りで品切れ

僕の後ろの陰の中は
美しいのか 醜いのか
暗すぎてわからない

         Ψ